プーシキン美術館所蔵浮世絵コレクション(18-19世紀)

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明治浮世絵 (1868 – 1912 年)

開国は浮世絵芸術にも影響を与えました。都市の新しい様相、近代的な交通機関、洋服を着た外国人の姿などの新しいテーマや主題が浮世絵に現れます。戦勝を収めた二つの戦争、日清戦争(1894-1895)と日露戦争(1904-1905)は、「戦争絵」という新しいジャンルの出現に霊感を与えました。

西洋の影響を受けたのが版刷技術です。摺師(すりし)たちはアニリン染料を用いるようになり、木版画の制作過程がかなり簡易化され、費用も安くなりました。この時期の浮世絵師たちは、国内向けにだけでなく海外に向けて輸出するために作品を制作したので、十九世紀後半から二十世紀初頭にかけて西洋で浮世絵が人気を博することになったのです。